読了 - サブスクリプションで売上の壁を超える方法
「こんなところで使えるとは思わなかった」
これは昨日、提案ネタを思いついたときの気持ち。
データウェアハウスの構築をテーマとした案件の話だったんですが「集めたデータをどのように見たい」という要望がかなり曖昧。
データウェアハウス構築に慣れたマネージャは
「見たいレポートが決まっていないなら、必要なデータマートが決まらない。見積もるのは難しい」
と言った。
確かにその通りだとは思う。
だけど、見たいレポートがゼロじゃないなら「サブスクリプションで良いのでは?」と気づいた。
もちろん、利用者が社内なので課金は発生しない。
でも、いつ、誰がどの機能を、どのくらいの時間、使ったかはわかる。
どのデータを見たかもわかる。
社内だから利用者の属性は細かくわかる。
部署、年齢、性別、社歴、部署。踏み込めば業務の内容もヒアリングできる。
本書が言うように「顧客を知るマーケティングができる」ことを活かせばいい。
本書の「サブスクリプションの事業を作るフレームワーク」の中でサブスクリプションをつくり上げる手順が解説されている。
- ユーザーをセグメント、ニーズ、ビヘイビアの視点から分析してペインを見つける
- トライアルで仮説検証
- ユーザーが価値を感じた核心を見つける
- 100人くらいで成り立つモデルであればスモールスタートを開始する
- 利用を始めた顧客に対して商品・サービスを適応させていく
こんな感じで最初のサービスを作ってみればいい。
また、サブスクリプションの拡大を促す施策として「共感」「パーソナライズ」「入口商品づくり」が効果的とあるが、これも使える。
小さく作りはじめて、利用者にとっての価値を探りながら継続的にサービスやITシステムを適応していく。
企業内の情報システムもサブスクリプションと見なした方が断然良さそう。
著者の意図とは違うかもですが「使える本」です。
情報システム部の方々、いかがでしょうか。