読了 - 経営計画は利益を最初に決めなさい
一言でいうと中小企業経営者に向けた経営計画書作成指南書。
会社を存続させるために必要な利益を計画し、コストを考えあわせて必要となる売上、売上を生み出すための計画という具合に、必要最低限のことから順に具体化していくイメージ。
経営方針、経営計画、利益計画、販売計画と一貫性のあるスジを通すことで会社全体での経営活動になる。
経営計画に込める考え方と、著者が自社用に作成した経営計画書を具体例として解説しているため、「自分でも作ってみよう…」とトライしみたくなる構成。
恐らく本書を見てトライしてみてうまく出来るなら良し、ダメなら著者の会社に相談しようとなるんでしょうね。
「営業しないマーケティング」の実例としても参考になります。
「読んで良かった」のポイント
決算数字の意味合いが腹落ちしやすかったです。
基礎知識くらい知っておきたいと思って、これまでにも決算書の読み方を解説した書籍を幾つか読んだことはあるんです。
でも本書が一番、腹落ち感がありました。
具体例を少しご紹介しますと
- 経常利益とは、会社を破綻から救う保険の役割を果たす意味で「事業存続費」と考えましょう
- 未来費用…今後あなたの会社に利益をもたらすために必要な経費とお考えください。教育研修費、広告宣伝費、研究開発費、コンサルタント顧問料などがあります。
研究開発費やコンサルタント顧問料を「未来費用」と名付けてみると納得感がグッと上がります。
こういう意味でもおススメな書籍です。
部署やチームの運営にも応用できそう
ある程度恒久的なチームや組織も体制を維持しようと思うなら参考に出来そうです。
組織として取り組むテーマごとに、その方向性や力の入れ具合を言語化してメンバーに共有することは、個々のメンバーの力を糾合するのにも、組織内のコラボレーションを促進するのにも役立つことでしょう。
経営や組織運営を知っておこうという方にもおススメです。