バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - 実践!多読術 本は「組み合わせ」で読みこなせ

新しい視点、新しい考え方をすべて吸収して覚えるのは大変。

じゃあ、自分用のインデックスを作るつもりで書き残せばよい。

「前にこういうのって読んだよな…」と思ったら

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これでググれば、その本で感じたことや気づきを思い出せるし、なんなら再読すれば良い。

本書は「おすすめ本」を紹介するサイトHONZ代表であり、かつて「本は10冊同時に読め!」を上梓した成毛眞さんが、その多読術を勧める本。

読み方もさることながら、なるほどと感心させられた個所を2点だけ挙げさせてもらおう。

軍事本を使って、合理性と戦略論を学ぶ

20世紀までの軍事作戦で重要なのは、いかに殺傷するか、敵をせん滅するかではなく、いかに友軍の士気を高め、敗走させないかである。いかに敵の裏をかいて包囲し、機動力で圧倒するかである。あるいは、いかに補給路を確保しながら、前線の情報を収集して優位に立つかが重要なのだ。

この文章を読んでいるだけでも、ビジネス現場の場面が脳裏に浮かぶ。

部下や協力関係にある取引先を鼓舞して難事に当たらせること、先行するコンペティターの裏をかいて顧客の気持ちをグッと引き寄せるには、様々な面から俊敏にアプローチすることが有効だろう。

ロジスティクスだって、今でこそビジネス用語として耳にするが本来は兵站を意味する言葉だった。

仮説検証は経営の仕事、だから自然科学を学べ

自然科学の研究というのは、仮説を立てて、それを検証する作業を基本としている。…経済も同様だ。

確かに経済も経営もきわめて多くの要素が絡む複雑系だ。

同じく複雑系を研究対象とする自然科学のアプローチが参考になるというのも納得な話。

本書後半40%ほどが著者による厳選ブックガイド。

著者のおススメ書籍を楽しんでみては如何?

ちなみに私が科学的に思考し、検証することの大事さを痛感したのは「ロジカルな田んぼ」。

思い込みで物事を決めつけてはいけないと教わったのは「ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?