バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - BtoBマーケティングのデジタル化・DXを任されたら読む本

「デジタルマーケティングとは何か?DXとは何か? こうした内容についてはあえて触れません。」

はじめに で、いきなりの宣言。

「任されたら読む本」というタイトルだったのに? と、思わずツッコミたくなる。

ただ、「デジタル化やDXという言葉に踊らされて大事なことを忘れるな」というのが本書のメッセージ。

似たような話が…と思い出したのがニトリHD会長がDXについて尋ねられた時の発言、

よくわからないけど、お客様にとって何が大切なのかを考えることですよ

DXなんて言葉はどうでもいい。デジタル化が目的のハズがない。

そんな力強い言葉。本書もニトリHD会長と同じ立場。

f:id:ino-agile:20210318014554j:plain

そこで本書の構成は

  1. デジタル化のために必要な準備
  2. データ分析を始める前に
  3. 優先順位をどう付けるか?
  4. お客様に向き合うために揃えておきたい「コード」とは?

結局、1~3章までかけて言ってるのは「始める前にやっとくこと、考えておくことがある。」

そう、至極まっとうな話。

詳しくは本書で読んでもらうとして、まず考えるべきことは

  1. データ化できるモノと、できないモノを洗い出す。
  2. 最初から考えすぎて始められないという愚は避けること。
  3. 最初は、効果が見えやすいものから。

やっぱり、出来るだけ早いタイミングで効果が見えると、活動に勢いが出る。

それで効果がすぐに見えるアクションや指標はどうやって見つけるのか、という話は本書の対象外。

個人的なおススメは「因果ループ図」。

(10年前のブログですがこちらで簡単紹介:システム思考って、やっぱりコレが肝かな?

まず、動かしたい指標(コンバージョン率、とか?)を選び、次にその指標に影響を与える項目を芋ヅル式に描き出す。

概ね描き出せると、指標への影響が大きい項目やトレードオフが見えてくる。

そして、やってみて期待通りにいかなければ、施策を変える。どんどん変える。

効果が出るまで機敏に、機動的に変えていけば良い。

なお、4章は章タイトルだけだと「?」ですが、デジタル化を推進する側と推進を受ける側で言葉の意味を揃えておかないといけないってこと。