読了 - 「普通」に見えるあの人がなぜすごい成果をあげるのか
「トップ5%」シリーズが有名な越川さんの書籍なので、本書も似たような内容かな?とは思いながらも、自分に対するリテンションのつもりで開いてみた。
類書との違いは、優秀な人の思考や行動を一般社員に導入する実験がベースという点。
チーム力や従業員全体の底上げを考えている方には良さそう。
まず最初にすべきなのは「成果とは何か?」の考察
長時間、働き続ければ疲れてパフォーマンスは落ちていく。
おそらく、そのことは誰でも気づいてる。
でも、長時間労働で頑張るチームは少なくない。
「やること」を減らさないと働く時間は短くならない。
それに対する優秀な人の行動が本書にはいくつもピックアップされている。
- 先にやめることを決める
要するに、まず「何を達成すれば成果になるか」を考え、成果につながらない、あるいは成果から遠いタスクを「やめること」に分類してしまう。
これはパレートの法則。
効果の大きい20%のことに絞って、80%の成果を上げる。
仕事を任せる側なら「何をすれば成果と言えるか」を共に考えて合意する。
次に考えるのは、その選択は正しいか?
- 進捗20%で提出先から意見を求める
任された仕事を途中の段階で見られることを嫌う人は多い。
でも「やるべきこと」とした判断が間違っていたら何にもならない。
だから、粗すぎるレベルの時点で「このまま進めて良いか?」と問う。
こうすればムダな努力は減るし、仕事を任せた側は安心していられる。
あなたが上司なら「報告しろ」というのではなく、「安心していられるようにしてくれるなら、細かい報告はいらない」と言おう。
その次に考えるのが直接的には成果に影響しないけど外せないものを減らす
上司や顧客への進捗報告は何故必要なのか?
それは「うまくいってるかどうか不安」だから。
締め切りになってから「出来てません」なんて話は聞きたくない。
だから優秀な人は、「順調に進んでる」と周囲に感じさせるために腐心する。
- どのように「達成の見せる化」をするのがいいかを考えることが大切
予定通り成果が積みあがっていく様子がいつでも見えるなら、報告してくれなくても困らない。
チームの人数が少ない時は進捗管理は簡単でいい。
私が今やってるのはToDoリストの共有。
メンバーには毎日ToDoリストを更新してもらう。
必要なタスクが見つかったら、断りなくToDoリストに追加してくれていい、としている。
ToDoリストを見れば、何が終わってて、いま何をやっているのかが分かる。
みんなで集まる必要は無い。
結局、成果に直結する仕事が労働時間に占める割合をどうやって高めるかを考え、試してみて、ブラッシュアップする。
この繰り返しを定着させるのがマネージャーの仕事。