読了 - Sales Is
書きたいコード(プログラム)をAIが書いてくれるサービス「GitHub Copilot」が注目されています。
ついにIT技術者の仕事もAIに浸食される未来が着々と近づいてきた、そんな感じですね。
AIに仕事を奪われないためには、AIに出来ないことを目指すしかありません。
その一つがコンサルティング。
コンサルタントになるというより、コンサルティングの要素を取り入れていくことで、簡単にはAIに奪われない仕事になっていきます。
では、どうやってコンサルティングの要素を取り入れるのか。
お手軽な方法があります。
うまく行っているプロセスを学んで、自分の仕事との類似性と相違点を考えるのです。
そうすることで応用ができ、その仕事なりのコンサルティングが見えてきます。
本書は「営業」を再現性のあるプロセスとして解説したものです。
営業も近年ではコンサルティングだと言いますし、営業プロセスを再現性あるものにしているノウハウを織り込んだもの、とのことです。
読みやすかったですし、なるほどと感心する点もありました。
営業ではない方にも考えるネタとして良さそうですよ。
本書の中で一番だったのは
重要なのは「売れた理由」ではなく「買わない理由」
この一節。
プロセスを再現性のあるモノにするには成功要因ではなく、失敗要因の排除に着目する点が面白い。
他のプロセスでも成功率向上を図る対策として応用できそうです。
そういえば「将棋の振り返り」ともいうべき「感想戦」について、羽生善治氏は「選ばなかった選択肢を検証する」と言っていました。
将棋、営業、ITシステム開発。まったく同じ状況が再現されることがないプロセスだからこそ、成功要因だけに注目しないことが大事なのかもしれません。