バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - エッセンシャル思考

「エッセンシャル」とは本質的とか絶対に必要な、といった意味。

簡単にまとめると

  • ゴールの本質は何か?

  • ゴールを最も速く達成するにはどうすればいいのか?

  • より高いレベルで価値を生み出すにはどうすればいいのか?

と、常に自らに問いかける習慣と言える。

本質だけに絞り込んでいくということでもある。

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本書は、エッセンシャルに思考するためのテクニックを解説した書籍。

個人的には4章のこの一言に集約されるように思う。

何かを選ぶことは、何かを捨てること

時間が有限である以上、あらゆることを進めるには十分すぎるリソースが必要になる。

しかし、競争がグローバル化し、スピードアップした昨今、リソースがあっても間に合わないことも十分にあり得る。

だからこそ、有望な幾つかに絞り込んで、あとは捨てる覚悟が要ります。

ただ、「如何に絞り込むか」ということは、本質から外れていく流れや誘惑も理解しておく必要があります。

本書は特にこの点に絞り込んでページを割いています。

3部構成のうちの後半はこんな感じ。

PART2 見極める技術

多数の瑣末なことのなかから少数の重要なことを見分ける

PART3 捨てる技術

多数の瑣末なことを容赦なく切り捨てる

なかなか、よくまとまってて面白いです。

ただ、読んでいて、目新しい発見というよりはデジャブ感があったんですよね。

そこで気づきました。

アジャイルプロセスとエッセンシャル思考って、かなり近い考え方を持っています。

エクストリーム・プログラミング」が示すように、アジャイルプロセスは変化する顧客の要求への対応力を究極的に高めようとしたものですからね。

アジャイルプロセスの導入にうまくいってないIT企業の皆様、本書も読んでみては如何でしょうか?