読了 - 考え続ける力
創造的に考えるとは何か?
これが本書のコンセプトとのこと。
本書を読んでみる気になったのは、私自身が「考えること自体が好き」だということを自覚しているから。
「考える」ことは、意識的かそうでないかを別にすれば、動物みんながやっていることです。
これを対象に「考え続ける力」と題した本なので、どのような話に展開されているのかが楽しみでした。
私は創造的に考えるには、
- まず可能な限り制約を取っ払った本質を考える。
- 従来、組み合わさったことのないものを組み合わせて答えに仕立て上げてみる
とアプローチします。
周りの人が聞くと「くだらないことを…」と思われてるかもしれませんが、思考の枠を外すエクササイズにお勧めです。
さて、本書の特に楽しめる個所は2章から6章にあります。
優れた人が「どのように考えるのか」という部分にフォーカスするため、著者が選んだ5人の賢者との対談が展開されています。
5賢者の略歴は本書に詳述されてますので、大胆に省略させてもらいますが、こんな人たちです。
第2章 安宅和人氏
- 著書「イシューからはじめよ」「シン・ニホン」。
第3章 濱口秀司氏
- 著書「SHIFT:イノベーションの作法」。
- 第4章 大嶋光昭氏
- 登録特許数1300件。「手ぶれ補正」のもとになった「振動ジャイロ」も同氏の特許。
- 第5章 小泉英明氏
- 第6章 篠田真貴子氏
個人的には特に面白かったのは2章と3章。
気に入ったフレーズは以下。
- 知的生産の本質は「何らかのイシューに答えを出すこと」(2章)
- 「5分で考えろ」と言われたら、めちゃくちゃクリエイティブに考える…仮に「一週間で考えろ」と言われたら、間違いなく失速する。(3章)
「5分で考えろ」は特にグッときますよね。
依頼者(あるいは指示者)の問いに対して、MVP(Minimum Viable Product )で返す。
リーン・スタートアップのスタイルのままですね。
ぜひとも5分で一次回答を出す習慣を身につけたいです。