読了 - 行動の品質
うまくいく起業家と、うまくいかない起業家の違いは何なのか?
~本書のはじめに より~
この問いは面白い。
確かに起業するくらいなんだから、発想が鋭く、知識もバイタリティーもある。
会社員とは桁違いに主体的、かつ情熱的にビジネスに取り組んでいるに違いない。
それでも成功する起業家と成功にたどり着けない起業家がいる。
その違いから成果を出す人の行動特性を抜き出したのが本書。
著者はこれを「行動の品質」と命名したようだけど「品質」というよりは「特性」という言葉の方がしっくりくる。
(品質というなら測定可能でないといけない、と考えるのがエンジニアだもんで…)
分かり易いんでピックアップさせてもらうと、本書の提言を凝縮しているのが次の一文。
最速最短最少で最大最高最適な成果を出すことを最優先で考える
国内有数の独立・企業支援の会社として10年間で1万人以上、支援してきた経験に基づく著者の結論がコレ。
成果を出す人は、この一点に対するこだわり、集中度が突出しているとのこと。
本書では、成果を出す人の行動特性について紐解いているので、自分なりに考察したり、参考にしてみるのに良いかと思う。
成果を出す人はまわりを巻き込む
圧倒的に成果を出す人は、自分一人でできることの少なさや小ささを知っています。
本書ではこのように成果を出す人の心情を説明していましたが、それだけではないと思います。
付け加えるなら「より良い結果を求めているから」でしょう。
より良い結果を求めるから、「自分よりも得意な人」や「自分と異なる視点」が必要不可欠だと考える。
だから周りを巻き込んで、自分だけでは到達できない成果を目指すのでは、と思います。
雑感
途中、ちょっと意図が読みとりにくい個所もある。
3章の「水戸黄門の印籠の威力を、あらためて検討してみる」とか。
できるだけ簡単にまとめると、第三者にとって分かりやすい目印となる指標や実績、肩書を持てば、その目印が自分の裏付けになる、と言えばいいかな。
本書中、著者のこととして、以下のようにあるのがその例え。
会社設立に関して日本で一番のページ数を誇るブログを持つこと
これを読めば著者(伊藤健太氏)に会ったことがなくても「会社設立について詳しい人」なんだと思ってしまう。
まとめとして
行動はゴールイメージに大きく影響を受ける。
そしてゴールには純粋なアウトプットという意味での成果と、「ありたい姿」がある。
どうバランスさせるかが自分自身の行動指針になる。
本書をそんな風に読み解いてみたけど、あなたは、どう読む?