読了 - 「組織のネコ」という働き方
働き方の4タイプ
本書では組織での働き方をライオン、イヌ、トラ、ネコの4タイプに分類している。
ライオンやトラといっても生物学的な話じゃなく、童話や物語に出てくる動物たちのイメージでの話。
表紙にカワイイ動物の絵で描いてある。
従来型の組織志向で中核を形成するライオンとイヌ。組織にいながら「自分で描く使命」や「自分の想い」を大事にするトラとネコ。
本書は「体制の中でみんなと同じように働く」ことがニガテな人に向け、ネコの働き方を示唆するもの。
ただ、4つのうちネコであるべきと言ってるのではなく大事なのは多様性。
集団で組織だって行動することが評価され、成長してきた企業であっても、いろんな意味で変革する時期に来ています。
組織を統率するライオン、組織に忠実なイヌだけではなく、自由に行動するトラやネコにも居場所がある、そんな組織である方がこれからを生き抜くのに適しています。
本書はイヌになりきれないネコ型な人に向けたものですが、ネコ型な人が志向するトラの働き方を知り、トラもネコも生息できる組織を考えるきっかけにもなる良書だと思います。
トラの特性10箇条
- 社命より使命で動く(顧客のため、社会のため、この会社で自分がやるべきことは何なのか?を常に考えている)
- 「レールから外れた経験」などの「痛みを伴う転換点」がある
- 突出した成果と個性がある(お客さんの一部に熱狂的ファンがいる)
- 経営層に理解者(庇護者)が存在する
- 1人で全部やる「一気通貫型」の仕事をした経験がある
- 群れに組み込まれるのがニガテすぎる
- 異種のトラ(ベンチャーのトラ、ヤンキーのトラ)と仲良くなれる
- 社外の人とチームを作っている
- 人をつないだり、自走支援の活動をしている(コミュニティの中心的存在である反面、「あなたがいないとダメなんです」と依存されることを好まない)
- 展開型(運ばれるキャリア)で活動が広がっていく
本書の「組織のネコ度チェックリスト」は全項目あてはまってしまったのですが、トラの特性10箇条は半分くらいしか当てはまってないですね。
自分でも経験して良いと思ってるのは「8.社外の人とチームを作っている」です。
組織で仕事をしていると、面白さを感じられない仕事に割り当たることも少なくありません。
ネコとしては、組織にとって必要なことだと分かっていても、ずっとやってると気が滅入ってきます。
そんな時に社外にあるコミュニティの世界に飛び出してみて知ったのは、会社の外で好きなことをするのも選択肢だということです。
外のコミュニティで活躍する人たちは、自分の勤め先の中にある世界だけでは満足できなかった人が多いです。
基本がポジティブな人たちですし、ひとクセあるから絡んでいるだけで面白い。
組織の中だけでは知りえなかった知識に触れることで本業にもプラスになるのでおススメです。
ネコからトラになれるか?
本書4章がネコからトラへと進化するためのヒント。
出来ることを増やし、自身の強みを強化して、周囲とのコラボレーションを作っていくわけですが、4章に「強みの旗が立ったかどうかを判断する基準」というのが出てきます。
曰く「本を1冊分書けるレベルかどうかが1つの目安」。
もう少し具体的には「1つのテーマで、2000字分の記事のタイトルを50個書き出せるかどうか」。
ちょっと挑戦してみたいところ。
退路を断つ意味で、書けた順に公開していくというのが良さそうです。
気長に見守ってください。