バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - シノ社長の経営塾

タイトルで選ぶと肩透かし

本書はYouTubeチャネル「シノ社長の経営塾」からの派生商品みたいなもので、本書タイトルはこのチャネルから来ていたんですね。

内容的には著者自身の成果行動を抽象化したのが本書。

曰く、成果をあげるには

高濃度な環境で仕事をすること…(それには)常に新しい視点を学習しつづけ、自らの行動改善を高速でループさせていくことしかありません。

仕事術としては、読みやすくて良い本だと思います。

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面白かったポイントをいくつか

仕事ができる人の特徴(2章「仕事ができる人」が実践していること)
  • ヒアリングがうまい
  • 断定表現を使う
  • トレードオフを両立させる
  • 「仕事が早いことは価値」と知っている
  • 期待値調整がうまい

身近でこの特徴を備えた人を見つけて、出来るだけ寄り添ってみるのがおススメです。

そして出来る人の考え方や行動を見て、一緒に行動できるようになるのがレベルアップの近道になるでしょう。

なお、最後の期待値調整というのは、相手に対して失望させない程度に悪い方の予想を伝えておき、あとでその期待値を少しだけ超える結果を返す、というもの。

そうして「お、頑張ってくれたんだ」という印象を作るんですね。

期待値の与え方や、あとで超える加減は肌感覚なので、出来る人がやってるのをすぐ近くで観察できると習得しやすいです。

チームビルドは副次的な効果(4章「生産性の高い会議」をおこなう方法)

会議の目的として「チームビルド(組織づくり)」を挙げる人もいるでしょう。しかしチームビルドは、あくまで会議することによる副次的な効果に過ぎず、会議自体の目的にはなりません。

ダメな会議を続けている人ほど、チームビルドを会議の目的に挙げる人が多い気がします。

チームビルドには、むしろコラボレーションすることで成果を高められる仕事に取り組むとか、気軽に雑談できる場や雰囲気を作る方が良いでしょう。

リモート中心で顔を合わせたり雑談しづらいなら、毎日決まった時間にコーヒーブレイクタイムを設けて、みんなでオフの時間を共有するのでも良さそうです。


経営もビジネスマンとして一人前になることから始まる。

そう考えると本書のタイトルがまったくズレてるとは言えないのかも、と思うところです。

ただ、塾というからには、何回か続くのは前提のハズ。

YouTubeチャネルだけじゃなく、書籍でも経営をテーマにした続編を期待したいです。