バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか?

イロモノっぽいタイトルにつられて読んでみましたが、その内容は「いまの時代に生き残る方法」でした。

ミシュランで星をもらい続けているというレストラン ラッセオーナーシェフサイゼリヤでバイトして得た知識と経験を自分の店に活かした成果は、人時生産性が約3.7倍スタッフの労働時間が4割減コロナ禍(2020年3~5月)なのに黒字

著者の基本戦略、サバンナ思考とマヨネーズ理論を開示したのが本書でした。

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基本戦略もイロモノっぽいネーミングですが、堅苦しくせず面白く伝えようとしてくれているように感じます。

ネーミングはともかくとして、サバンナ思考、マヨネーズ理論、それぞれの意味は

サバンナ思考

  • 「このままじゃヤバい!」という危機感を持ち続けて、一つでも多くのことに気づき、すぐに行動する。僕はこの危機回避術を「サバンナ思考」と呼んでいます

マヨネーズ理論

  • マヨネーズ理論とは、すごい人のやり方を丸パクリして最速最短で成長するメソッドです。

「マヨネーズ理論って守破離のことか」と思ったのですが、「誰から教わるか?に妥協するな」「一流の人が感じている感受性やこだわりを感じ取り、それを自分の中にコピーして育てていく」という辺りに、著者としての想いが入ってるようです。

星付きシェフという、世間からスゴイ人と思われる立場なのに、外聞を気にすることなく、本質と思うことに向かって真っすぐ突き進む姿勢って格好いいですね。

気に入った一節

小さな市場でいいから自分にしかできない世界をつくって、誰にも真似できない強みを持たなければならない

安泰に過ごせる方法が分からない今の時代を生き残るには、誰にも真似できない強みは必要ですね。がんばらねば。

読みやすく、自分も踏み出せそうと思わせてくれる書籍でした。