バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - あなたの「弱み」を売りなさい

一時期、流行った「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という書籍をご存じだろうか。

物語の形を借りて、難しい理論を伝えようとするテンプレは数多くあるが、ハマるものは少ない。

もしドラ」は、しばらく類書が書店に溢れるほどハマったヒット作だった。

読みやすく、心に何かが残る物語は、強烈なインパクトをもたらす。

本書は、独自の物語を作ってブランディングする「ストーリーブランディング」を伝える書籍だが、読後の印象は「これワークショップの台本だ」。

冒頭のつかみ部分の後、全体の2/3を占める物語が綴られている。

ビジネス書を読み慣れた人からすると、物語自体には新しい発見が見出しづらく、そこまでページ数を割くほどかなと思ってしまう。

しかし、本書の残り1/3はストーリーブランディングの解説と、自分でストーリーブランディングをやってみるワークになっている。

改めて冒頭の物語。

これがワークショップの事前学習用に「読んできてね」と渡すものだとしたら、どうだろう?

その評価は「これいいかも」に変わった。

各自それぞれでワークを進めるのも良いけど、数人のチームを作ってグループワークをする方が面白い。

その際、チーム構成は、部署や立場が違う人のように視点、視座が異なる人を集めると、課題認識や見方の違いが浮き彫りになって、学びが増えそう。

試してみたいと思った方は、一読してみてください。