バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - 新 コーチングが人を活かす

行動自粛が続いて、ストレスのたまる日常に疲れている人だらけな毎日。

ビジネスの現場では慣れないテレワークにも疲れている人は多くいる。

従来とは違う執務環境の中で、メンバーのモチベーションを維持する方法の一つとしてもコーチングは有効。

また、コーチングは、心理的安全性を実現あるいは維持していくために、リーダーが身に着けておきたいテクニックでもある。

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本書は著者が2000年に出版した書籍をアップデートしたもの。

このタイミングで改訂版を執筆した理由、3つが本書の前書きにある。

  • 一部でコーチングが誤解して使われていることに対する懸念
  • コーチングというスキルをベースに、いかにチームや組織の中での対話を起こすのかを書きたかった
  • この20年間で培った、新たなコーチングのスキルや知識を伝えたい

ここで気づいたのが、コーチングに対する誤解が改定の動機となるほど多いということ。

著者が取り上げている誤解とは

  • 学校の問題を解かせるように(上から)質問してしまう
  • コーチングではなくティーチングになってる
  • 「何故」の問いかけが相手を追い詰めてしまってる

つまり、コーチングを実践する人は、職場の上下関係をそのまま持ち込んでしまう人が多い、ということか。

本書は改訂版執筆の動機に「誤解を解きたい」とあるように、コーチング初心者がやってしまいがちな失敗や、どういうスタンスで臨むか、といった点も分かり易く解説されていて初心者と、自分のコーチングスキルをふり返りたい人には良いように思う。

また、末尾にある「こんな場合はこのスキル - 本書活用ガイド -」は本書で解説しているコーチングスキルをシチュエーション別にまとめたものになってるため、コーチとして接する前に読み返すのに良い。

そのシチュエーションは

  • 相手があまり話してくれない
  • 相手に話させたいのに、つい自分が一方的に話してしまう
  • 相手がスランプに落ち込んでいる
  • どうしてもそりの合わない相手がいる
  • 一生懸命自分の経験を伝えても、真剣に受け止めてもらえない

などなど。

自分だけ用に、これらのページをスマホに取り込んでおいて、フラッシュカードのように流し読むのもアリ。

新 コーチングが人を活かす

新 コーチングが人を活かす

  • 作者:鈴木 義幸
  • 発売日: 2020/06/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)