バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - 失敗の9割が新しい経済圏をつくる

社内外で取り組んできたことをもとにプレゼンさせると成果報告になることがほとんど。

しかし取り組みをコンテンツにする場合、成果にたどり着くまでの過程も、聴衆の興味をひくコンテンツになる。

本書は、パンにまつわる新事業を立ち上げ、安定化させる、その道のりを示すことで、アイデアを事業化していく苦労とその乗り換え方を学ぶ書籍

つまづきを防ぐ知恵、つまづきから乗り越える過程がリアル

会社勤めの人でも、何か新しいことや、新しいやり方を導入したいとトライしたいと思うこと、ありますよね。

本書が説く投資家に出資してもらおうとするときの注意やアプローチは応用できます。

特に、第1章 最初にして最大のハードル「アイデア出し」と「事業の構造づくり」。

一例を挙げさせてもらうと以下。

「Noを避ける」

  • 社長や幹部の人たちが「やめよう」と判断したら、事業化への道が閉ざされてしまいます。

  • 事業化されていないアイデアには、事業化できない理由と、事業として継続させていく際の課題がある。

  • 新しいアイデアは…比較対象となる前例や既存事業がないため、どんな事業なのかが伝わりにくい

  • 結論を急がない。時間をかけて合意形成して、十中八九、この内容でGoが出る状態になるまで、修正と再提案を繰り返します

大事なのは「なぜその事業をやるのか」と「どうやって事業として成り立たせるか」。

かつて自分が聞き入れてもらえなかったアイデアに足りなかったものを指摘された気分です。

事業開発なんか自分には無縁、などと思わずに読んでみると、気づきが得られることと思います。

ITエンジニアに朗報

著者曰く

事業づくりの脳やセンスを獲得するという意味で、システム構築やプログラミングはおすすめしたい

つまり、システム構築やプログラミングが日常のITエンジニアは、事業開発に必要な脳やセンスの一部を既に持っているらしいです。

これってゼロからスタートする人に比べたら有利ってことですよね。

遠くない未来にITエンジニアの仕事も変わっていくでしょうから、自分戦略の一つに事業開発も加えられたらカッコいいですよね。