読了 - Pitch 世界を変える提案メソッド
正しい準備ができれば、自分の言葉で人を動かすことができる
以前から気になっていた本書。実は「How to プレゼン」の本だと思って先送りにしてた。
読み始めて、すぐに誤解だったことに気づく。
本書は、主にスタートアップを目論む人が、投資家から資金を引き出すことをターゲットに、そのノウハウをまとめたもの。
でも、新しい取り組みをはじめたい人が、周囲を説得することにも使える。
本書で解説する価値を見極めるフレームワーク、「実現したいこと」「意義」「実現性」を語るフレームワーク、アイデアを検証する方法、これらはスタートアップでなくても、自分でやりたいことがあるなら、利用機会は必ずある。
アイデアを検証する方法のポイントは、
「ユーザー/課題」フィット検証
- 課題を抱える人たちは本当に存在するのか
「課題/解決策」フィット検証
- 課題を抱える人たちを満足させられるか
「解決策/プロダクト」フィット検証
- 期待する効果を、プロダクトが実現できるか
「プロダクト/市場」フィット検証
- プロダクトはユーザーに受け入れられるか、事業として成長できるか
この4つ。
「プロダクト/市場」フィット検証以外は、日常的な場面でのアイデアにも使える。
これらのフレームワークや方法は、何回も繰り返して、思考パターンに刻み込むのがベスト。
ただ、そこまでできなくても「アイデアを磨き上げるときに使えるメソッドが書いてあったハズ」と思い出せれば使うことはできる。そういう意味でも一読の価値アリと言える。
なお、特に共感したのは、実現したいことを語る時に使う「トラクション」。
トラクションとは、既にスタートしている事業や取り組みが成長していく兆しのこと。
「すでに効果が出始めてる」この事実が持つ説得力は大きい。
ディフェンシブな組織の中で、上長から「やってみろ」と言わせるには必須。
「まずは小さく成功する」自分に自信を付けるためにも有効。
スタートアップを目論む人はもちろん、そうでなくても「せっかくの思い付き」を実現してみたいと企む人にはお勧めな書籍。
余談
ちなみに「pitch」で画像検索すると、サッカーグラウンドがいっぱいヒットする。
ビジネス英会話だと「短時間(2分以内)一発勝負のプレゼン」。
どういう由来で「pitch」という言葉になったんだろう…
(予約特典あり)Pitch ピッチ 世界を変える提案のメソッド
- 作者:Open Network Lab
- 発売日: 2020/07/27
- メディア: Kindle版