読了 - THE TEAM 5つの法則
(早く読み始めたはずなのに時間がかかったのは…そうか、面白かったんだ)
さて早速本題に入りましょう。
最近、アジャイルが話題に上る機会が増えてきています。
しかしアジャイルは、ソフトウェア開発プロセスというだけではありません。
従来のプロジェクトマネージャの下にリーダーがいて、その下にメンバーがいるという組織構造に慣れている人には戸惑うこと間違いなしです。
プロダクトオーナーはユーザー側の人だし、スクラムマスターはメンバーを支える役割。
これまでプロジェクトマネージャやリーダーだった人は自分のポジションが無くなるような戸惑いを感じることでしょう。
そう、IT業界ではこれまでのチームを再編するしかない事態が目の前に迫っているわけなんです。
と、ここでやっと今回の書籍「THE TEAM 5つの法則」の話に持ってこれました。
本書を一言でまとめるなら「チームづくりの教科書」です。
チームづくりは5つの法則を活用することで良くなるとしています。その5つとは
1章 Aim (目標設定)
2章 Boarding (人員選定)
3章 Communication (意思疎通)
4章 Decision (意思決定)
5章 Engagement (共感創造)
各章でそれぞれについて解説するスタイルとなっています。
特に興味深かったのは2章での「チームにはタイプがあり、それぞれに適切なメンバー選びがある」という話。
チームを「環境の変化度合い」と「人材の連携度合い」でパターン化するとチームにとって適切なことが分かり易く整理できるというのが本書。
例えば「人材の連携度合い」が小さければ、似たタイプの能力を持ったメンバーを集めた方が良い。
これは個々の活動をメンバー1人ひとりが自己完結して取り組むから。
一方で、連携度合いが大きければ異なるタイプの能力を持ったメンバーを集めた方が良い。
チームのパターンは意思決定の仕組みにも影響があるという解説も分かりやすくて納得感もあります。
本書をもとにいろいろと実践してみたくなる、そういう本です。
DXやアジャイルが急に脚光を浴びてきていますが、これまでと異なるプロセス、異なる役割分担で業務を進めるのは難しい。
きっとチームの在り方も見直すことになるはずです。
本書は新たなチームへの変換に役立つ良書でした。