読了 - エビデンス仕事術
「じゃあ、そのエビデンスは?」
先日、読んだ「世界最高のチーム」(読了 - 世界最高のチーム...)にあった話。
Google では何か議論するときには必ず「じゃあ、エビデンスは?」となるとか。
コンサルティングでも、そうなんですよ。
コンサルタントが自分より経験豊富な経営者に向かって意見を聞いてもらうには、やはりエビデンスが頼り。
近頃、思うところを発信するにしても、なんとなく知ってることや、聞きかじりではなく、裏付けを持って意見を発したい、そんなことも気になって来ていた折でした。
情報収集プラン - 何を埋めたらゴールに近づくかを考える
情報収集において考えるべき観点が2つ。
- あなたが感じている課題を特定する
- 説得する相手を知る
まずは、実際に見聞きした事からくる違和感を集めること。
そして現時点では「何かおかしい」と感じているだけのことが、将来どのような形になるのかを想像することで、課題を見つけられる。
課題について調べる時は4W1Hを切り口にする。
現象 - 行動に対する変化(HOW、WHEN、WHERE)
いなくなった、集まりだした、行動の時間が変わった、等
対象 - 興味などの対象の変化(WHAT、WHO)
使うモノが変わった、使う相手が変わった、等
2次情報の検索 - 調査対象に対するイメージ固めと頻出キーワードの収集
2次情報というのは、自分以外の誰かが調査し、整理した結果。
ステップ1 - 絞り込み
まずはWeb、書籍、論文、行政や自治体が公表している統計データなど玉石混交から出来るだけ信頼性の高い情報に絞り込むこと。
そういえば一昔前は、電車内でのヘッドホンの音漏れは迷惑度が高いような気がしてましたが、最近はそれほど気になりません。
と、書いてるだけだとこの本が何も活かされてないことになるので、駅・電車内で迷惑行為と感じる人の割合を確認しました。
ヘッドホンの音漏れが迷惑と感じる人の割合は?
ヘッドホンの音漏れは、2009年から迷惑度が急上昇して、最近もそれほど下がっておらず、4~5人に一人は迷惑と感じてるのですね。
でも、2009年って何があったんでしょう?前年の2008年のヒット商品にiPhone 3Gとかありますね。これでしょうか??
ステップ2 - 検索範囲の拡大
ステップ1でいろんな情報を漁ってると、よく使われる言い回しやキーワードがあることに気付きます。
この頻出キーワードを使って、今度は範囲を広げた検索をすると、さらに広く、深い情報を収集できる。
1次情報の採取 - ナマの声を集める
2次情報までは、調べれば誰でも得られる情報であるのと、伝えたい相手にフォーカスしてる訳ではない点が少し残念。
そこで調査結果の質を向上させるのが1次情報、要するにナマの声の採取なのですね。
基本的な方法としてはインタビューとアンケートとなる訳ですが、相手もいることですし、調査としてはもっとも高コスト。
うまい問いかけをしなければ、使える答えを集められないのですが、この「うまい問いかけ」をするための準備が「2次情報の検索」とのこと。
集めたエビデンスまとめる
集めたエビデンスを整理して、プレゼンテーションに結び付けられればOKなのでしょう。
ただ、整理して、まとめを終えた後、
- 最初に挙げた課題感の答えになってるのか?
- もう一周、回したら違う答えに辿りつけるか?
と、確認することで、踏み込んだ意見にブラッシュアップ出来そうです。
その他、本書には「これは使える」感じのツールやリソースの紹介もあります。
情報発信、提案、コンサルティングなどエビデンスの採り方でブラッシュアップしたい方は、如何でしょうか。
- 作者: 光成章
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
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