バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - 目的ドリブンの思考法

「パーパス」という言葉が近年よく使われる。

目的ドリブンというからには、パーパスを起点とする経営よりの話かと思ったのだけど、もっと身近なで、リーダーに向けた教科書のような書籍でした。

本書で言う「目的」とは

新たな価値を実現するために目指す未来の到達点

のこと。

目的ドリブンの思考法のステップをざっくりとまとめると

  1. 目的を明確かつ具体的に描き出す

  2. 目的達成に向かって進むための目標を設定する。

  3. 目標までの途中に幾つかのステップをマイルストーンとして設ける。

  4. 具体的な施策としての手段にブレイクダウンして進める。

  5. 目的に向かってちゃんと進めているかを定期的に確認し、ズレが大きいようなら施策やマイルストーンを補正する。

私のやり方が混ざってるところもありますが、こんな感じですね。

印象としては、BSC(バランスト・スコアカード)とシステム思考を組み合わせ、分かりやすく簡略化した感じですかね。

最初に目的を具体化、明確化する最大の効果は、迷った時の指針となること。

やりたいことが明確でも、進める上で不確定要素が多く含まれる場合、最初にたてた計画通りに進めれば良いとは限りません。

当初は不確定要素なんかないと思っていても、コロナや他国の戦争のように予想外の出来事が計画を滞らせますからね。

目標、指標を設定するときは因果ループ図がおススメ

本書では触れられていませんが、目標やKPIなどの指標を設定するときはシステム思考の因果ループ図を使うのがおススメです。

因果ループ図は、目的、目標に関連する要素を書き出し、Aが増えたらBも増える、Cが増えるとDが減るといった因果関係を描き出すダイアグラム。

目標設定の際に特に大事なのは全体を見渡すバランス感覚。

要素には指標としての計測が容易ではないものもありますが、因果ループ図を辿ることで、代替となる指標も見つけられます。

リーダーになった方、以前からリーダーだけど今まで通りじゃうまくいかないと悩む方におススメな書籍かなと思います。

あ、良かったら因果ループ図も使ってみてください。