読了 - ITビジネスの原理
「点在する情報を一か所に集める」という作業は、インターネットが非常に得意
現在までに世界を変えてきたITビジネスといえば、GAFAに代表されるプラットフォーマーだと言える。
そしてプラットフォーマーが実現したITの世界は、細切れにあったモノやコトと、点在する消費者を結びつけるポテンシャルが高い。
本書で紹介されるラクスル(実は本書で何をする会社なのかを知った…)は、このポテンシャルを活かしたビジネス。
全国に散らばる印刷会社の「印刷機の非稼働時間」を集めたことで激安をうたう印刷サービスを実現している。
最近、急激に増えてきたギグワークも同様。
個人が持つスキマ時間と事業者の労働力ニーズをマッチングさせたことで埋もれていたモノ・コトをお金に換えたビジネスですね。
この「細切れにあるモノ・コトと点在するニーズを結びつけること」こそ、これからのITビジネスの原理なのでしょう。
また、これまでは言語と空間的な距離が障壁になっていましたが、AIの進化によって音声が文字になり、リアルタイムでの他言語翻訳も容易になれば、この壁も低くなるのは間違いありません。
そしていつしか、世界中にあるモノ・コトが世界中のニーズと結びつけられていくことに…なるんですかねー。
消費者としては便利そうですが、そこで生き残るのは大変そう。
人生100年時代というからには、逃げ切るのは諦めて、10年後、20年後に求められる人材像を考えながら生きるしかないんでしょうねえ。