バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - 成功するクラウドファンディング

固定資産を担保に出来ない、つまり銀行から資金調達できないケースでも、面白い、あるいは意義のある事業はきっとある。そんな時、クラウドファンディングは発案した個人や企業を後押しする有効な手段として浸透し始めている。

いま、あるいは今後、起業や事業展開を考えているなら知っておきたい資金調達のノウハウが本書には詰まってる。

実際、ニュースで自治体やスタートアップ企業がクラウドファンディングで資金を調達したという話を増えてきた。

それでも、赤い羽根や保護猫支援のような募金はともかく、任意の企業や個人に対して寄付を行う文化は、まだあまり浸透していないように思う。

f:id:ino-agile:20210522164817j:plain

本書は支援者に金銭以外の物品やサービス・お礼のメッセージなどをリターンするタイプのクラウドファンディングを対象に、その具体的な進め方、ノウハウを説いた実用書。

特に、クラウドファンディングに伴って発生する費用やリワード(支援者に返すお礼のこと)についてが金額まで記載されているので、トライしてみようという方にはお勧めの書籍。

その一部を抜粋してみると

  • 目標額が50万円以上なら動画は必須
  • 写真をたくさん集めて動画にするだけなら5~7万円で外注できる。
  • 動画につけるナレーションは10分程度なら1万円で外注可能
  • クラウドファンディング事業者への手数料は支援額の20%程度。

また、

成功法則① たとえ500円の支援でも必ずリターンを用意する

これも「ノウハウだ」と感心する。

いわく、低額の支援に対してリワード設定があると検討してくれる人が増える。

確かに気づいてくれる人が増えないと話にならない。

本書のノウハウは、そこからさらに踏み込んでいく。

支援者に「500円(の支援)じゃリターンがつまらない」と感じさせるところがポイントです。

5000円、3万円と支援額を増やすとイイものがもらえる、そう感じさせるようにリワードを設定すると一人当たりの支援額が大きくなる。

低額の支援者をたくさん集めるのではなく、「個人が払える最大限の金額を集める」ことが、クラウドファンディングの成功に結び付く。

言われてみれば「なるほど」と思うけど、初心者ではその重要性には気づけないかもしれないノウハウが本書には詰まっている。

成功するクラウドファンディング

成功するクラウドファンディング

  • 作者:小田 恭央
  • 発売日: 2018/12/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)