バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか

  • 少しシャイで真面目、謙虚な性格。
  • 人件費が高く、休みや残業なしを考慮しなければならない。

日本とフィンランドはよく似た事情を抱えているのに、働き方には大きな違いがある。

  • 週49時間以上働く人は、日本は20%以上(男性は約30%)、フィンランドは8%
  • 16時を過ぎると、あっという間にオフィスから人がいなくなる(フィンランドでは朝8時から働き始める人が多い)。

それでも、一人当たりGDPは日本の1.25倍、世界で2番目に格差が少ないと聞くと「仕事よりプライベート重視に違いない」という逃げもできない。

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フィンランドと日本の違いは「建前じゃない取り組み」

適切にリフレッシュすること、学びを得ることで人の生産性は向上する。

フィンランドでは国も企業も本気でそのことを重視している。

本書で紹介されるフィンランドの法律にはこんなものがあります。

  • 仕事を終えて次の仕事に行くまでに11時間のインターバル(仕事をしない時間)を設けることや、週に一度は35時間の休憩を取ること。
  • コーヒー休憩を取ることは雇用者が労働者に対して保障しなければならない。

就労時間の法律は日本と同じく1日8時間、週40時間以内。ただ医師ですら例外ではなく執刀予定がずれ込んだら次のシフトの医師に交代して定時で帰ることもあるとか。

このような話を聞くとドライだと思う人もいるように思います。

でも、プライベートやリフレッシュを大事にしたり、成長のための学びを得ていくには仕事から離れる時間が絶対に必要です。

やはり、オンとオフをきちんと切り替えられる仕事のやり方にシフトすべきですよね。

フィンランドでも、いきなり出来るようになった訳ではないそうです。

単純に就業時間を削るのではなく、ITを積極的に取り入れ、無駄な書類やプロセスを省くなど従来のやり方やしがらみをドライに切り捨てて、効率的にも費用的にも良いと思ったことを導入して、今を実現しているようです。

これまで一緒に仕事をしてきた企業(もちろん日本で)では、従前のやり方を変えることが結構大変、そういう企業が多いように思います。

やり方を変えるために越えなければいけない壁を考えると、今のままでいいか、と萎えてしまうのも分かります。

幸か不幸か、従来のやり方を変えないといけない状況になってしまいましたから、思い切って業務プロセスの改革を推し進めていきたいものです。

うまくくぐり抜けれたら、フィンランドのようにライフワークバランスの取れた社会に出来るかもしれませんね。

余談

実は2度ほどオーロラを見にフィンランドに行ったことがあります。

ブログトップにあるバナナで釘を打っている写真はまさにフィンランドで撮影したものですし、この記事の写真もその時のものです。

2月、3月にしか行ったことないんですが、結構過ごしやすくて、いいところですよ。