読了 - 過疎再生 奇跡を起こすまちづくり
輪島市による地域活性化の一環として名監督として名をはせた人を地元高校に迎えたというニュースがあった。
部員が増え、野球部としては活性化したのだろうけれども、輪島市は高校野球やスポーツの町にしたかったのですかね?
新幹線や高速道路を誘致したりして、その地域の人達が思い描いていた町になったんだろうかと、いつも疑問に感じています。
そんな中で読んでみた本書は「町おこしの意味」を改めて問いかけているようです。
著者らが石見銀山の町でやってきたことは、単に人を増やすのではなく、古くからある町の良さを失うことなく、ゆるやかに地域をよくする活動であることがわかります。
持続可能な地域をつくるのではなくて、地域をよくする活動を持続可能にする
経済49%、文化51%。経済性を優先させるあまり、文化的な魅力や地域独特の個性をなくし、魅力をなくしてその結果、経済性も失いかねません
というのは、大いに納得させられました。
地域活性化を考え直すには良書だと思います。
地域の活性化は、膠着した企業文化の変革と通じる
本書を振り返っていて気づきました。
歴史があり膠着してしまっている企業文化を変えていくのに通じる示唆が本書にはあります。
地域や町を「企業」と読み替えると…この考え方、使える。
女性の意識が変われば、町(企業)が変わる
地域(企業)をよくする活動を持続可能にする
合意形成に困ったときは「町(企業)の未来」を目標にする
そこに若者が関われる余白がある
若者に限らずみんなが自発的に何かができる余白が必要なのは企業も同じなはず。
そういう目線で読んでも面白い本ですね。