外国人に正しく伝えたい日本の礼儀作法
日本国内でも外国の方を見かけることが、ずいぶん増えましたよね。 日本という国が外国人の受け入れを進めることを個人で押しとどめることは出来ませんし、外国の方を排他的に扱うのも、なんか違うなと思ってはいます。 ただ日本国内では日本らしさを大事にして欲しい、とも思います。日本には「郷に入っては郷に従え」という言葉があるくらいですから。
とはいえ、改めて日本の礼儀作法について外国の方に説明できるかというと、所作は知っているつもりでも、その所作の意味まではどう説明していいのか分からないことが多いのが正直なところです。 本書では、礼儀作法の根幹となる価値観の後に、具体的な礼儀作法として和食や服装について書かれています。特に前半は「礼儀作法における日本人のこころ」について小笠原流礼法で伝えられている考え方を述べているようなので、一読の価値ありと感じました。
礼儀作法の背景にある考え方
本書によると、昔の日本は農耕中心の社会であり、近隣の人たちとの協調が必要な生活スタイルだったことから人間関係が密になり、規則(しきたり)が必要になったのだとか。
また、密な人間関係の中で心地よい空間を維持するため、相手のことを察することが必要になったのだろうと。
こうした背景があって、周りや接する相手のことを慮っていることを表す礼儀作法に繋がったということのようですね。
ただ、そうなると文化的背景を共有していない外国の方に礼儀作法の意味を伝えるのは結構ハードルが高そうですね。
- 作者: 小笠原敬承斎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2019/01/18
- メディア: 新書
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