読了 - 心理学と統計分析が最強の武器になるマーケティング戦略
人間の心理は本能に引きずられる部分と、環境に引きずられる部分がある。
環境の変化を捉えたり、傾向を読むためにはデータを集めて分析するのが有効。
実際のところ、人間の持つ性質をマーケティングに使うというのは明言されていなくても当然のはずです。
おそらく対人関係が重要なウェイトを占める仕事で、ウマくいってる人は人間の性質を理解し、応用しています。
そこで、ウマくいかず伸び悩んでる人に、成功例の裏にあるモノを心理学の視点で解説しようとしたのが本書。
読んでいて思ったのは、裏側にある考え方を説明するには、ウマくいかなかった事例と、成功した事例を比較する形で掘り下げると良いのかも、です。
一つ一つの施策で見るとおかしなことをしていないけどウマくいかないケースはあります。
例えば、施策の背景にある理論に対する理解が浅かったり、あるいは複数の施策間に一貫性が無かったり。
できればブログや続編でフォローしてくれることを期待します。
ちょっと興味を引いた箇所
画像優位性効果
話し言葉での伝達では、72時後には10%しか記憶に残らない。そこに画像を加えると、65%の記憶が残る。
これはワシントン大学医学部生体工学科で教鞭をとる脳科学者ジョン・メディナ氏の研究結果。
本書では、だからプレゼンには画像を入れるべきとあって、それ自体はその通りですが、この理論にはもう一つ見方があります。
人間はアナログでの認知に強い影響を受ける、です。
この話で、以前にアジャイルの集まりで聞いたバーンダウンチャートの話を思い出しました。
曰く
バーンダウンチャートはExcelとかじゃなくて模造紙に手書きが一番です。
何故かというと、その方がスルーできないんですよ。
オンライン活況の時代に進んでますが、ここぞという時にはアナログが効果的です。