バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

小さく成功した、その次は

先日は、最初は小さく成功することが大切という話を書きましたが、その次は何に手をつけるべきでしょうか?
必ずとまで言い切りませんが、私は「最大の課題から取り組む」ことを基本にしています。
「最大の課題」は、ステークホルダー間の利害対立、検証すべき技術課題、外せないポジションの要員調達などシチュエーションによって様々ですが、総じて言うなら
「解決しない、あるいは部分的にしか解決できない場合の影響が大きい」課題です。

「プロジェクトの早期に最大の課題に取り組むこと」には無視しがたい効果があります。

  • 解決の見込みが立てばプロジェクトの成功に光が射します。
  • 解決に時間がかかった場合、残っている小さな課題なら他のメンバー、あるいはチーム外からの応援に委ねることができます。(多くの場合、最大の課題は「割り切り」などの決断を要することもあるため当事者の関与なしに解決できません)
  • 解決できないと分かった場合、プロジェクトの早期なら撤退のシナリオを選択できることもあります。

実は、最後の効果は現実の中では、多くのステークホルダーに影響を及ぼすので難しいのですが、本当に当初構想がダメだと分かれば、まったく違うアプローチを検討する余地があります。しかし、プロジェクトの後期に「当初構想に無理がありました」なんて分かってもどうする事も出来ず、デスマーチまっしぐらってことになりませんか?

プロジェクトを進める中で一区切りを感じたら「いま解決すべき最大の課題は何か?」と考えて取り組めば、最初は大変でも少しずつ安心が積み重ねられますよ。