バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - 武器になる哲学

哲学といえば…実務者には縁遠い学問?

学生だった頃の記憶を辿ると、イデア論を知ってそんな考え方があるのかと驚いたり、デカルト方法序説を読み通したことを思い出す。

(一読だけで挫けたことも思い出した…)

しかし改めて調べてみると、ビジネスアナリシスやマーケティング、データモデリングには帰納法演繹法を始め、哲学発の思考法が取り込まれている。

今回本書がKindle Unlimitedの読み放題に入っていたので、読んでみた。

ビジネスパーソンが哲学・思想を学ぶメリットとして著者が4つを挙げるうちに

① 状況を正確に洞察する

② 批判的思考のツボを学ぶ

がある。

今がVUCAな時代であること、従来の枠組みを変える発想が求められていることを考えると、これまでに慣れ親しんだ発想や思考を変えていかなければいけない。

そこに哲学の思想、思考法は「異なるモノの見方」として役立つのだろう。

読んでみて…

本書で取り上げられている 「哲学・思想のキーコンセプト」は、著者のコンサルティング経験から「知っていて本当によかった」と思えるもの 、とのこと。

正直なところ私には難解な概念が多かったし、スッキリ腹落ちしないものもあった。

けれども、

「これはどういうことを言ってるんだろう?」

「自分が接する物事の中で何がこれに近いのか?」

「この考え方を適用できるものはあるか?」

と探すことで思索が深まるのかもしれない。

実際は、各セクションで著者による解釈や解説、今の社会との照らし合わせがあるので、まったくお手上げということもない。

自分の中に無かった視点、考え方を得るために読みのだし、分からないからと諦める訳にもいかない。

地道に、読んでは考えることを繰り返していくしかなさそう。