バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - 行動分析学マネジメント - 人と組織を変える方法論

人の行動は、変えられる。組織の文化も、変えることができる

行動分析学は、行動を研究対象として、その原因を分析し、行動の問題を解決していく科学。

そして本書は、人の行動、組織の文化を変えることに行動分析学が効果的として、その活用を解説する。

  • 強化…行動の回数や強度が増えること。または増やす操作。弱化はその反対。
  • 好子(こうし)…行動の直後に出現すると「強化」に繋がる刺激やできごと。嫌子(けんし)はその反対。

例えば、誰かの「望ましい行動」が現れた時、褒めたり感心したりすること(好子)で、「望ましい行動」が強化されたり継続されたりする。これが「行動の強化」。

あるいは「やめてほしい行動」が現れた時、叱ったり相手にしなかったりすること(嫌子)で、「やめてほしい行動」を抑制するのが「行動の弱化」。

大雑把にまとめると、行動に対する好子や嫌子が何であるかを知り、強化や弱化で人や組織を望ましい方向へと導く方法を整理、体系化したのが行動分析学

(まとめると言いながら、だいぶ省いちゃった…)

3章以降はケースごとに解説が続く。(以下は章タイトルじゃなくて「一言でいうと…」)

3章. ネガティブな社員の扱い方

4章. 職場の活性化

5章. 上手な褒め方、無意味な褒め方

6章. 行動の課題分析

7章. 「型」を教える

8章. 自信のつけ方

9章. 裏表のある人の扱い方

10章. 適切な行動を促す

11章. 表彰制度を有効に機能させる

12章. 新人育成

13章. マンネリ打破

14章. 自分の悪癖を抑える

15章. 「苦手な顧客」の克服法

16章. コンプライアンス意識

前から順に読破しようとすると、ちょっと疲れる。

3章以降は、いま気になってるところから読むのが良さそうです。

『経験的に知ってることばかり !?』

「教え方を教える」という一節があったが、まさしくコレ。

経験的に知ってることを教えるのは結構大変だったりする。

とはいえ「何年もかけて自分と同じ経験をさせるしかない」というのも芸がない。

だから、本書中に「それは知ってる」という個所があったら、教え方を学ぶつもりで自分とのアプローチの違いを読むのが良さそう。