読了 - ささるアイディア
アイディアのつくり方、その基本は既知の情報の組合せ。
どう組合せるかが「ささる」かどうかの境目なのでしょう。
「こうすれば必ずササる」、そんな正解はないはずですが打率の高い人はいます。
本書はそうした打率の高い、15人のクリエイター、クリエイティブディレクターが、どうやってアイディアを作っているのかを語ってもらったもの。
それぞれの一言を目次から引っ張ってきたのが以下。
子どもで想像して、おとなで創造する。(水野学)
いいアイディアは、やっぱりシンプル。(川村真司)
本質に立ち返って自問自答する。(岩佐十良)
「気持ちいい」で体験を最大化する。(鳥羽周作)
問いかけのなかで生まれるもの。(龍崎翔子)
矛盾を魅力に変える。(藤本壮介)
創造はひとりの天才のものじゃない(伊藤直樹)
社会の理想像に照らして考える。(齋藤精一)
変化と挑戦を提供する合理的な提案。(三浦崇宏)
アイディアの量で勝負する(篠原誠)
ジャンルをまたいで解釈でき「ものさし」を見つけたい。(川田十夢)
結果を出しつづけるために必要なのは「文法」。(明石ガクト)
大切なのは、つねに俯瞰して考えること。(佐藤尚之)
「本当の欲」を解放してくれるもの。(佐渡島庸平)
人間にとって大事なことをあきらめない。(柳澤大輔)
一言だけで腑に落ちるとは思いませんが、この一言で発想が掻き立てられるものもあります。
そういう読み方でもいいと思える本です。
実際、自分では試したことのないやり方を知るのは、自分にとって「新しい組み合わせ方」を見つける方法だとも言えます。
そういう意味でも本書は使えます。
ただ、対談形式をとっているため、その話の肝が読み取りにくい印象を受けます。
これはこれで、本人がどういう話の流れで発した言葉なのかを知るためにいいんですが、ポイントだけ読み取ろうという人にはもどかしいです。
自分なりに各章の肝をまとめれば、知識として取り出しやすくなりますから、エクササイズとしてやってみてはどうでしょう。