バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - 「教える」ということ 日本を救う「尖った人」を増やすには

「教える」ということの本質に迫る本だったらいいなと思って読んでみたんですが、中高生以上の子供に対して教えるべきことや、教える側のあり方をテーマにした書籍でした。

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同意を感じたところ

日本の投票率が先進国中で低い理由は「政治や選挙に関するリテラシーが低いから」

確かにそう。

投票によって何を得るのか、投票しないことが何につながるのかといったことを学校で教わった記憶はない。

ニュースで知る日本の政治は「議論の質が低い」と感じる。それは報道での切り取り方が悪いのか、ホントに質の低い議論しかしてないのか、どちらであってもダメだけど。

たまに国会中継やナントカ委員会を見て気になるのは、手元に資料を持たない議員が多いこと。

記憶と聞いたばかりの言葉だけが思考のインプットじゃ大した議論が出来そうな気がしないのですが、議員になる人は違うんですかね。

違和感を感じたところ

中学生や高校生から、「どうして勉強する必要があるのか?」と質問されたとき、僕は、次の2つのことを話しています。①「選択肢」が増える。②「生涯収入」が高くなる。

一面、正しいとは思うけど、自分の将来に目が向いてない中高生に響くとは思えない。

勉強の必要性を尋ねている以上、その中高生は自分で稼ぐ必要性がピンときてないとか、収入を増やすことの意味がよく分からないのではないでしょうか。

私なら「知らないことを知るのが勉強。生きていくために知ることはどうしても欠かせない。」と説明します。

十代で勉強したくないならしないという選択肢もあります。

ただデメリットもあるので勉強することと勉強しないことで、どのような違いが出てくるのかをちゃんと考えてもらえるように説明してあげるのでしょうね。

終わりに

もう一つ本書を選んだ理由は「以前から、なんとなく出口治明さんが気になっていた」です。

58歳で日本生命を退職して、30歳近く年下の岩瀬大輔さんとライフネット生命を創業、なかなか異色の経歴です。

この出口さんがどんな話を展開するのかという興味もありました。

結論的には、出口さんの考えに触れるという意味では良かったのかもしれないけど、今一つ消化不良。

他の著書も探してみようかな、というところですね。