バナナでも釘は打てる

柔らかく美味しいバナナでも、ちょっとした工夫で釘は打てます

読了 - パーパスマネジメント

Purpose=存在意義

頑張って最後まで読んでみた感想…それは「なんとも言いづらい本」。

会社の幸せと、従業員一人ひとりの幸せが完全一致している状態が最高。

確かにその通りだとは思います。

(でも、ですねぇ…)

f:id:ino-agile:20210807151803j:plain

本書の言うPurposeとは存在意義の意味で使っています。

こういうと「あれ?」と思うのが『ミッション』という言葉です。

本書中でも「ミッションとはどう違うのか」という一節があります。

そこでは

わたしたちがわざわざPurposeという言葉を使っているのは、より本質的・根源的な存在意義を追求する必要がある、と考えているからです。(略)

ミッションステートメントはその名の通り「理念」であり、とても重要なものですが、残念ながら社会的意義が具体的に表記されていなかったり、そこで働く人一人ひとりにとっての「自分ごと」として捉えられる内容になっていないケースが多いのです。

正直なところ「何か違う」そういう印象です。

理念とミッションは違います。

ミッションは会社が達成すべき目標であり、社会における会社の存在意義です。

もしミッションに具体性がなく、働く人にとって自分ごとに捉えられないのであれば、ミッション自体を定義しなおすべきでしょう。

そこを放置したまま、Purposeという別の言葉で言い換えてみてもうまくいくとは思えないんですが、どうなんでしょう?

ピッタリと足並み揃わなくても

多分、本書のコアメッセージがこれ。

会社組織のPurposeとそこで働く個人のPurposeが一致していると、社員はいきいきと幸せに働くことができます。

社員が幸せだと、会社の業績は間違いなく上がるのです

会社と社員の幸せを一致させましょう、みたいな勢いです。

しかし個人の場合、仕事に幸せを見出すケースと仕事以外に見出すケースがあります。

そしてそれらは100対0のようにキレイにわかれるものでもありません。

ライフステージによって変わっていくことも普通のことですから、会社と社員の幸せを一致させ続けるのは容易ではありません。

それでも会社が目指しているものに社員が共感できるなら、その方が絶対にイイです。

だから、会社はその存在意義を明確に定義し、事あるごとに従業員への浸透を図るのが良いんだと思いますね。