読了 - amazonのすごい会議
一番感心したのは「減らしたい会議と増やしたい会議」
「Chapter.0 改善する前に考えたいこと」にあった減らしたい会議と増やしたい会議が、本書中で一番感心した個所でした。
多くの書籍、記事で「情報伝達会議は無くすべき」といった話を見かけますが、そこに飛びつくのはいけないし、一方的に上から押し付けるのも良くありません。
まずは、減らすしたい会議が何か、なぜ減らしたいと思うのか、減らすことで損なうものはないか、ということを議論して、コンセンサスを得る必要があります。
集まる必要性が低い情報伝達であれば会議を招集する必要はありません。
でも、「チーム内に『雑談してもいい』という空気を作ること」が目的であればアリだと思います。
情報伝達は口実で、本当の目的がメンバーの人となりを知り、雑談しやすい空気を作るという場合です。
ただし、気を付けないといけないのは、放っておくと惰性で続く定例会議に成り下がること。チーム内でコミュニケーションが十分にできるようになれば、集まる必要性を見直すべきです。
日本企業の「普通」と違うところ
アマゾンの会議が、日本企業でよくある会議と違う主な点を本書から抜き出してみると、
- 会議資料はナレーティブ(その場で読んですぐに理解できる文章)で書く
- 会議開始直後の15分間で黙読。
- 資料を読んだ後、出席者全員に疑問が無く承認される会議が理想。
こんな感じです。
この理想を達成するには、出席者が読んだだけで「なるほど、それはイイ」とか「OK、そのまま進めて良し」と思ってしまうような会議資料を先に作る必要があります。
この場合の会議資料は会議主催者の考えを伝える媒体に過ぎないということを考えると、うまくいかない会議は「そもそも会議のゴールが曖昧」というのは論外として、
- 会議のゴール(決定すべき事項など)について深く考えられていない
- 会議主催者が、自身の考えをうまく説明できない
このいずれか、ということになってしまいますね。
もし、そうであるなら、会議を始めるよりも前に考え方を教えたり、考える時間を十分に確保したりしなければ、そもそも会議が良くなることもありません。
個人的には一番イヤな会議
一番参加したくない会議は、「権威を示す場」になってる会議です。
たまにあるんですよね。結構な人数が集められるんですが、中身はというと「集まる必要ないよね」という会議。
主催者側にとっては会議のゴールは明確(俺は偉いんだ!と示すこと)なんですよね。
社内外を問わず、こういう会議に呼ばれたときは営業活動だと思って参加するのが良いのでしょう。